春から気をつけたい食中毒

暖かくなり、行楽シーズンがやってきました。年間を通して発生する「食中毒」、細菌性の食中毒は春から夏頃にかけてピークを迎えます。

菌の特徴を知ったうえでしっかりと予防していきましょう!

サルモネラ菌

乾燥に強く、少量の菌でも食中毒を発症し、人や動物の糞便、鼠、昆虫に広く分布する特徴があります。

主な感染経路として鶏卵、食肉類とその加工品、犬、猫等のペットなどからが多いとされています。

予防策は75℃・1分以上の加熱調理、卵や生肉は10℃以下の低温管理を心がけましょう。

黄色ブドウ球菌

人や動物の皮膚、粘膜や化膿創(手の傷)などに広く分布し、熱・乾燥・胃酸・消化酵素に強い「エンテロトキシン」という毒素を作ります。感染経路はおにぎり等の穀類加工食品、弁当、調理パン、菓子類などから感染します。

予防策は手洗いの徹底、化膿創がある場合は手袋を着用するなど、加熱後の調理器具に触れないようにしてください。

冷蔵温度域では増殖できないため、低温管理の徹底をすることも大切ですね。

病原大腸菌

牛などの家畜や人の腸管内に存在する菌で、肉類の生食や加熱不十分、不衛生な調理器具、手指等から肉以外の食品への付着により感染します。こちらも低温管理はもちろん、75℃・1分以上の加熱調理は徹底しましょう。生野菜はよく洗い、調理器具や保管容器の区別をすることもポイントです。調理前に食肉類に触れたあとはよく手を洗ってください。

カンピロバクター

乾燥および加熱には極めて弱いが、少量の菌数で酸素がわずかな場所でも増殖し、食中毒を引き起こします。主に鶏肉やその加工品に付着しており、加熱不十分な食肉類、レバーなどの内臓肉は高確率で潜んでおり要注意です。美味しいですが、体調が優れないときの鳥の刺身などは控えましょう。バーベキューなどで生肉に触れる際は専用の箸やトングを用意し、自身の箸で直接触れないようにしましょう。

細菌は「栄養分・水分・適度な温度」があれば増殖することができます。栄養分と水分は食品に含まれていますので、食中毒対策には「温度管理」がとても重要になります。

食中毒予防の三原則「細菌をつけない・増やさない・やっつける」を徹底し、調理作業等を行いましょう!