鳥インフルエンザ

最近、タマゴの価格高騰で各家庭に影響が少なからずあるかと思います。主な要因として、高病原性鳥インフルエンザの感染拡大が続いているためと言えます。令和4年度の鳥インフルエンザによる殺処分数は全国で1,600万羽を上回り、過去最多を更新しています。

世界的にも記録的なペースで感染が拡大しており、アヒル、カモメ、ガチョウ、タカ、フクロウなど100種類以上の野鳥からウイルスが検出されたほか、クマ、キツネ、アライグマ、イルカ等の哺乳類でも確認されています。

人への感染も心配であり、1997年に初めて高病原性鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルスの「ヒト感染死亡事例」が香港で確認され、その後次々に感染事例が報告され、「ヒトも鳥インフルエンザに感染して発症し、死亡することもある」と認識されるようになった経緯もあります。ただし、人への感染は感染した鳥またはその死骸やそれらの内臓、排泄物等に濃厚に接触した場合に限られます。

いくつかの国では鳥インフルエンザワクチンの接種が行われているが、接種により発症を抑えられても感染を完全に防ぐことができていません。我が国では、ワクチンを使用せず早期診断と発生農場の飼養家きんの迅速な淘汰が行われており、農林水産省は「消毒や野生生物対策等」を含めた飼養衛生管理の徹底を引き続き呼びかけています。

養鶏所での感染拡大が私たちの生活へ間接的に被害を及ぼします、早期発見からの早期対応で被害を最小に防いでいくしかありません。